本日は、「医術のオルガノン」「慢性病論」の翻訳者でもある澤元先生による、「オルガノン・慢性病論を読む」コース第3回が行われました。
澤元先生は、これまで古典ドイツ語の翻訳者として、錬金術、博物学、民間療法の古典翻訳に従事し、ホメオパシーの歴史的研究を行い、さらにハーネマンとその弟子たち、ラーデマッハ、ケントなどの研究もされています。
今回の第3回では、序論の「第1節」「第2節」をテーマにとり扱い、ルソーの思想、医学の近代化、その時代背景や当時の思想観についての深い考察を行いながら丁寧に分かりやすく、体系的に講義を進めて下さいました。ハーネマンの考え方や生き方、オルガノン、慢性病論の深遠な解釈、歴史的変遷を知る事ができる貴重な機会となりました。
澤元先生ありがとうございました。参加者の皆様お疲れ様でした。
【関連書籍】
医術のオルガノン第六版<改訂版>
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慢性病論 第二版
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晩年のハーネマン
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【受講者アンケート】
● 澤元先生、今日もありがとうございました。 先生が編集された本の話から、植物や宝石などを使って病気と向き合ってきた人間の歴史の中にハーネマンも位置づけられているのだということが見えて興味深かったです。 実際の所、「はじめに」や「序論」は、以前読むには読んだものの、それほど深く考えずに通り過ぎていましたが、序論についての考察から、オルガノンや慢性病論の出版年から推察されることがこんなに大きいのだと驚きました。 ヒポクラテスの考え方の影響を受けていることは大まかに捉えていましたが、ルソーの生きている時代だからこその影響が染み込んでいたことがわかったのも面白かったです。 医学の歴史と密接に絡みあいながらも独自の道を生きたハーネマンについてさらに知っていきたいです。
● 本日の授業も生き生きとした内容でおもしろかったです。澤元先生の体得されている知識や情報を用いて一つの文言に放射状視点を向けることによって、ただの文字列が生き生きとした言葉になります。だからこそ、論理に囚われずひとりひとりに臨機応変に対処されていたハーネマンの姿が目に浮かぶようで大変面白いです。現代医学のような治療ガイドラインがないところがホメオパシーの奥深さであり難しさだと常に感じながら経験の医学を学んでいます。コロナワクチンの薬害認定には病理解剖は大切な証拠となるので(実際には厚労省はその病理解剖診断も無視し続けていますが)、臨床病理解剖は確かに医学の近代化に大いに役立っていると個人的には感じます。本日もありがとうございました。
● 澤元先生、ありがとうございました。 CHhomに入学して初めてオルガノンを手にした時、序論の長いことに驚いたことを思い出しました。今日の講義で第11節~13節がハーネマンが残そうとした序論だということでしたが、医学に全くの素人には第1節~10節は必要なので有難いです。医学の近代化は解剖学ではなく病理解剖学の登場ということでした。 ヨーロッパでは早くから解剖学が発達していたようですが、罪人であったとしても遺体を切るということが、どうして出来たのか考えてしまいます。そのおかげで体の構造が分かるようになりましたが。 次回の講義も楽しみにしております。
● 本日も深いお話しありがとうございました。 ひとつひとつ丁寧に説明いただきオルガノンやハーネマンについてさらに興味が深まりした 最後のハーネマンの死生観が特に興味深かったです。 時代や研究とともにこだわりを捨てて考え方を変化させていったハーネマンが 瞬間的な死にこだわったのはなぜなのか ヒポクラテスの体液説を重視したからでしょうか。 一方、現代医学は病理解剖学を重視しすぎて検査の数値に振り回されているので どちらも偏りすぎると真実を見失うのかもしれないと思いました。 また次回楽しみにしております。
● 毎回澤元先生のハーネマン研究への熱意をひしひしと感じながら、わかるようなわからないような感覚で聞いております。 質問と言われても、まだまだ全部を理解できていないため、思い浮かばずすみませんです。 講義を一度受けたあと、もう一度オルガノンを読み直し、動画とともに復習すると良いのでしょうか。 この先、ついていけるのかが非常に心配です。 ありがとうございました。
● いよいよ本論に入り、今日はとても面白かったです。訳者、編集者としての視点をもつ澤元先生ならではの解説も非常に興味深かったです。時代背景やその時のトレンド、またハーネマンが何に影響を受けているのかを知って読むと、オルガノンの一文、一段落、一言の意味がより鮮やかで重みのあるものとなります。ありがとうございました。次回も楽しみにしています。
● ホメオパシーの実践にとって、医学・医術の歴史を知る事が大事だと実感しました。 ハーネマンの生育環境や社会の状況が大きく関係していて、 とても興味深い内容でした。ありがとうございました。
● ありがとうございました。難しいオルガノンが先生の解説で紐解かれていき、少しずつ面白く感じられてきました。
●現存する書籍そのものを果たして信頼してよいものなのか?書き手が思い描いていたものなのであろうか?と考え直すことは、編集本にあたってはとても重要なことであるが、意外に見落とすところかもしれない。ホメオパシーを学ぶために基礎となるハーネマンの教えを知りたくて受講したが、澤元先生の細部にわたる翻訳に至った経緯を聴いていると、時空を超えてロマンチックだなと感じる。楽しいです。日本語にして下さってありがとうございます!!
●編集者によって内容が変化する‥というのはわかります。特に死後の編集は著者の本来の意図とは方向が違っている事もあると思います。姿にたとえると、生前の著者のヘアスタイルを変えたり、眼鏡やヒゲをつけたり変えたり‥ということでしょうか。出版は買い手があってこそですから「売らんかな」の思いが大きいので。文学書はその傾向が強いと思います。装訂などで買わせる本もあります。ハーネマンの生年から出版までの経緯がよくわかります。周辺の人物や、学問などもていねいに教えていただきました。私の読み込みが足りなくて、難解な部分もありましたが、楽しく受講しました。ありがとうございました。
●ロマン主義やけいもう主義の考え方を自分が分かっていないので、分かっているといいなと思いました。オルガノンと慢性病論は、おもしろい本と聞けてよかったです。まだ読んでいないので卒業までに読んで卒業したいです。いろんな背景を知れて興味深かったです。先生楽しそうと思いました。ありがとうございました。復習必要だなと思いました。(前の内容?なので)次回は本読んできたいです。
●ハーネマンに大きな影響を与えたのがルソーであったことが分かりました。フランス革命や様々な方々の背景と共にオルガノンの序ろくが成り立っていることを理解することができました。序ろくはとても奥の深いものであり、大変為になる講義をしていただきありがとうございました。
●ありがとうございます。歴史の流れの中で病学やホメオパシーを考えることなどないので、とてもむずかしいですが楽しいです。一人の人間でも色々な面があり、その面が彩りになっていると思いますが、ホメオパシーもハーネマン先生の色々な面があってこそのもののように感じました。
●オルガノンのいろいろな事情、背景など、知れば知るほどオルガノンに対しての興味がわいてきます。もともとオルガノンは読む度に感動がありますが、ますます楽しく読めそうです。とてもありがたい講義です。ありがとうございました。
●ハーネマンの育った環境、時代背景、思想、等々の側面を合わせてオルガノン序論を読むとこんなにも深いのかと驚きました。澤元先生の探求心にも。授業だけでは分からなかったことも知ることができました。ありがとうございました。
●序論が確かに凄く長いと思っていたので、なぜかと思っていました。ルソーの思想が反映されているということは、やっぱり時代背景を知ることは理解する上で大切と思いました。
●オルガノンを読むにあたって、ハーネマンの時代背景や思想に影響を与えた人物について学ぶと、オルガノンも理解しやすくなることがわかりました。ありがとうございました。
●編集者によってハーネマンが作り上げられた可能性があることを初めて知りました。そのため研究していく必要があることも知りました。有難うございました。
●ハーネマンの時代的背景、思想などふまえてオルガノンを読むことで、深い部分にふれることができてとても面白かったです。ありがとうございました。
●自分で読むと表面的な理解しかできなかったものが、先生の講義で立体的なものへと変わっていきます。